第110回

2005年6月9日 菱川貞義

かなしい?風景

●語りかけているもの

 6月4日(土)夕方、亀岡の赤熊自然農園で、それは突然、雷とともに空からふってきました。ドッ、ドッ、ドッ、ドッ、ドッ、とものすごい勢いで重たい音を地面に響かせたのは、いままでに見たこともない、大きくてとげとげしたヒョウでした。野菜はほとんど全滅し、畑にはおびただしい数のヒョウが残りました。

 まったく途方に暮れていましたら、農家の方は「ええんじゃ、これはしかたないんじゃ」とおっしゃいました。そういえば、ふと子どものころを想いだしました。子どものころはこんなふうに自然はとてもこわかったな、と。

 ヒョウは教えてくれたような気がしました。自然は人間がコントロールできるようなものではないことを。


「うれしい風景・かなしい風景」はみんなでつくっていきたいと思っています
よかったら、どしどし絵や写真や文章を送ってください
いろんな「うれしい風景」と「かなしい風景」を
見て、聞いて、読んで、そして自分をみつめてみよう
いのちをみつめてみよう