第13回
2001年10月31日 菱川貞義
試行錯誤を楽しむのだ
 びわこ市民研究所の話を以前に聞いていただいていた、
立命館大学理工学部土木工学科の笹谷先生を再び訪ねました。
笹谷研(景観計画研究室)に学ぶ学生たちに会うためです。
 
 宮地泰彦さん、中川毅さん、木村俊司さん、則定澄美さん、
木澤文貴さん、結城浩司さん。
そして三浦哲平さん(前回、顔合わせをしました)です。
まだほかにもいらっしゃいますので、また次回に会いたいと思います。
 
 みなさんは、個別の課題、テーマをもち研究を進めながら、共通のゴール、ビジョンをお互いが共有し、協働しているようです。

 宮地さん
 「リアルな地域コミュニティ形成と地域環境学習の推進というものを、情報システムがどのようにサポートできるのか。悩みも多いし、まだまだ掘り下げていきたい。」

 中川さん
 「里山はくらしの集大成。朽木村でのフィールドワークをやっている。里山を復活させたい。地域単位でしかできないこと、それらの行動をネットワークすることで各行動の合意形成を図る。電子地域を創造したい。」

 

 木村さん
 「おおつ環境フォーラムなど環境パートナーシップを進めていく。市民の無関心層(実は関心がある)の把握ができる情報の拠点、パートナーシップのあり方(社会に役立つ、行政・企業のためにもなる)を探りたい。」

 

 則定さん
 「デジタルエコミュージアムをつくって、市民参加を促進し、地域の将来像を住民が共有してまちづくり(市民がエコミュージアムをつくり、知識を獲得し、議論の場を設け、合意形成を図っていく)を行えるようにしたい。いろんな壮大なアイデアがあって、一つひとつ進めてみたい。」

 

 木澤さん
 「環境問題に関する情報や知識を効率的・効果的に普及させ、地域で共有できるようにしたい。そのために、インターネットを使ったまちづくりeラーニングを創造し、提案していきたい。」

 

 結城さん
 「環境活動を地域資源を抽出することからはじめたい。古い写真や遊びなんかを探して、それをアーカイブにしていく。人的なネットワークもできるだろうし、合意形成から、コミュニティプランが形成されていくだろう。資源を集めながら考えていきたい。」

 

 そして、びわこ市民研究所のことを説明しました。
学生のみなさんが興味をもってくれたのは、
『研究成果を発表するだけではなく、
みなさんの“思い”や“悩み”みたいなものを
びわこ市民研究所のサイトに載せながら、
サイトを見てくれる市民に対して、
活動やアイデア等への参加を募るような使い方』
で、
現状のまま、そのプロセスを載せていけばいいところが気に入ったようです。
 
 くわしくは、学生たちそれぞれの
研究室がたちあがったときのお楽しみです。


 笹谷先生
 「じゃ、びわこ市民研究所と協力してやっていきましょう。別に失敗してもいいんです。どうして失敗したか分かれば、それをみんなに公開することがいいんです。」
 
 実にほっとする言葉ですね。
 
 「行政や企業もどんどんそうしてほしい。これからはみんなでコラボレーションする必要がある。滋賀県やNTTもびわこ市民研究所の中で発表してくれないか。」
 「びわこ市民研究所はリアルな母体なしで大丈夫なのか?廃校利用など考えるといいんじゃないか。“新しいコーディネイト”がびわこ市民研究所の役割のキーワードになる。」
 
というような意見もいただきました。

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