2001年12月6日 百木一朗

ヨシ製品のある暮らし - 心豊かに -  第3回 <ヨシ戸>

 ヨシ戸


 ヨシ戸は夏の間、障子のかわりにはめる、室内用の戸です。
「風が通って涼しく、いいものですよ」と西川さんの説明だ。

 写真は西川さんの自宅で使われているヨシ戸である。

 ヨシ戸にクローズアップした図。菱形の模様はヨシの白いところと赤茶色が組み合わされている

 このヨシ戸には、菱形の模様がはいっている。
色の変わっているところを規則正しく並べて模様にしてある。イキなデザインだ。
 ヨシの敷物
 同じく自宅で使われている。珍しいもののようだ。

 ヨシの白っぽい色と赤茶色の色の違いはどうしてできるのか、聞いてみる。

 「女性の方が海水浴で日焼けして、水着の下になったところを見ると(まあ、男性の方でもいいんですが)、白くなっていますね。あれと似ているわけです」
西川さんのユーモアを交えた解説がはじまった。

 

 

 

 「赤口ヨシと白口ヨシがあり、これは赤口のほうです。赤茶色い。ヨシは稲科の植物で、皮をかぶっている。葉鞘(はしょう)と言うが、葉のサヤということです。これをむく。むいたところが白っぽくなります」
 つまり、着色ではなく自然の色なのである。

(つづく) 


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