西川嘉廣さん
西川嘉右衛門商店会長

 
 
  ヨシ博物館とは? 
第117回

東近江ヨシたいまつまつり<その1>

2004年10月21日 菱川貞義

 昨年からはじまった「びわ湖ヨシたいまつまつり」が8月28日(土)に県内14の会場にわかれて行われました。

 西の湖では、東近江水環境自治協議会が主催で、なんと、100本のヨシたいまつが準備され、やすらぎホール前に65本、西の湖のしめきり堤防に35本、山本川沿いに10本が立っています。点火前の緊張感が漂います。

 祭りのステージも準備がはじまりました。帽子をかっこよく決めているのは堤さんです。
 この組み立て式の客席は、東近江でオリジナルに開発されたもので、かなり自慢できる商品です。そこに座る観客もぞくぞく増えてきました。ヨシ博士もはやくから来られていました。
 いよいよ、日もとっぷりと暮れ、ヨシたいまつまつりがスタートです。

(西川さん)
 ヨシでたいまつをつくって燃やす、ということにどれほどの意味があるのか?ヨシは燃えやすい材料です。当然、燃えます。それをわざわざ燃やす意味は何か。ヨシは水をきれいにしてくれるということで、西の湖の水の浄化、あるいは西の湖につながる琵琶湖の水の浄化につながある。また、鳥や魚、いろんな多様な生きもの、それの大事な生息空間になっている。
 

 そんなヨシを守ろう、という気持ちを今日のこのイベントを通して、ひとりでも多くの方に知っていただけたらありがたい、という願いで、東近江水環境自治協議会が主催することになりました。
(丹波さん)
 「ヨシたいまつまつり」を琵琶湖湖畔以外でやってもいい、となったときに、わたしは「やったー!」と思いました。ぜひ、これを西の湖の湖畔でやりたかったんです。しかも安土のここらでやりたかったんです。「なんでや?」いうたら、わたし住んでるのがここの在所なんです。
 

 それがいちばんの大きな理由であることにちがいはありませんけども、実は、信長さんがですね、安土の火祭りを、あのいちばん高いところに天守閣があって、その下の二の丸のところに信長さんが眠っておられるんですが、あそこからずーっと、ヨシたいまつまつりを、もうすでに450年ほども前にやっておられるんです。

 その信長さんに、「ここで火ぃつけてるで」というのを見せてあげたかった、というのがわたしの気持ちでございます。それと、これを通じて、琵琶湖のヨシをきれいに保全していく、美術館のような美しい西の湖にしたい、と、こういう思いを込めて、ここでやりたかったんです。

 そして、ハワイアンバンド「ほほえみハワイアン」とフラダンスのステージがはじまりました。
(つづく)