西川嘉廣さん
西川嘉右衛門商店会長

 
 
  ヨシ博物館とは? 
第140回

西の湖美術館とは<その3>

2005年10月6日 菱川貞義

 妙に気になる工場を後にして、次に立ち止まったところはアスパラガスの栽培テストほ場でした。

 そこに立てかけてある看板を見ると少し変わった農法のようです。勇気・有機百姓研究会が実験を行なっているようです。ちょうどよく成長したアスパラガスを試食させていただきました。うまい!アスパラガスが何もつけないでこんなにおいしいとは。

 実はここでもヨシが活用されていました。いろんなアイデアが盛り込まれています。でも、ヨシはむかしから草おさえや虫よけなどの目的で田畑で重宝していたそうです。それがいつの間にか使われなくなってしまったのは不思議です。

 まだまだ不思議な旅は続きます。一行はまたどこかの建物の中へ入っていきました。

 ヨシの飼料のようですが、まってください。この色はひょっとして・・

 ここでは枯れヨシを使っているようです。宗接さんたちはこれを少しわけてもらっています。
「これをあいつに食べさせてみよう」

 「このヨシ原をあいつが気持ちよく走るところをはやく見たいなぁ」

 われわれも枯れヨシを試食してみよう、ということで丹波邸で自家製の枯れヨシを使ったケーキをいただきました。なかなかけっこうな味です。枯れヨシも青ヨシに負けず食品にもいけるかもしれません。

 ケーキを食べ終わったころにヨシ博士が登場しました。ヨシ博士の
「(取り組みは)うまくいきそうですか」にみんな明るい声で
「このケーキうまいです」

 日がすっかり傾き、いよいよ不思議な旅も終わったと思ったら、みんなはまた歩き出しました。やっぱり西の湖に来たら舟に乗らないともったいないです。

(つづく)