西川嘉廣さん
西川嘉右衛門商店会長

 
 
  ヨシ博物館とは? 
第144回

ヨシ商品がバージョンアップ<その2>

2005年12月8日 菱川貞義

 秋まつりはまだまだこれから、という昼過ぎに、東近江水環境自治協議会を訪ねて客人が現れて、西の湖で奥田さんの舟に乗ることになりました。雨もちらつき、舟の上はかなり寒いです。

 客人のひとりは、近畿経済産業局の方で、もうひとりは、西の湖美術館のデザインにかかわっている方です。二人ともお休みのところを西の湖まで視察に来られたのです。

 西の湖に舟をだしてから15分ぐらいで、ある島に着きました。二期作の実験ほ場です。

 最初に見たヨシ原はほとんどヨシが育っていません。ここはヨシを刈るのが少しおそかったようです。

 次に見た区域はヨシがほかと変わらないくらい立派に成長していました。ここはヨシ刈りを早く行なったそうです。

 これからもっともっと、いろいろなやり方を試してみないといけないようです。自然はむずかしい。でもそれが当たり前なんですね。

 11月ですが観光和船をたくさん見かけました。実験ほ場でもないのに、どういうわけか、元気なヨシ原の区域と、ひどく元気のないヨシ原の区域がありました。それがいたる所で繰り返されています。

(奥田さん)
「ほれ、こっちの背の高いのがヨシ刈りをしてヨシ地焼きをしたところ。こっちはほったらかしのところ。ヨシはしっかり刈って、刈ったあとをちくとくと焼いてやらんと育たん」
「刈らないで焼いてもあかん。刈らんと焼くのはヨシ焼きやのうてヨシ火事や。そんなものを美しいいうて写真を撮ってはる人もおりますけどね」
 

 ヨシの二期作はまだまだ技術的に確立していませんが、ヨシ茶などよいヨシ商品が育ち、手入れがきちんとできれば、それだけでもヨシ原がかなり元気になって、浄化能力も高まるような気がしました。
安土町商工会よしきりの会が製作したチラシ→
(つづく)