第87回

2006年1月12日 菱川貞義
戦争が最大の人権侵害
下京 西本願寺でパネル展

 寺院や教団の戦争への関与を振り返り、平和の大切さを考える「人権パネル展」が、京都市下京区の西本願寺宗務総合庁舎で開かれている。1月16日まで。
 
 満州事変以降の15年戦争の足跡を伝える写真パネルや、原爆のむごさを表した「サダコと折り鶴」のポスターなど約80点を展示。戦争が最大の人権侵害を生むことを強調している。
 
 本願寺教団の戦争協力では、アジアの占領地での寺院建設や日本語化政策への参加、天皇崇拝に反する聖典の削除などを紹介。加害責任を見つめ直し、現代の私たちに何ができるかを問いかけている。無料。
<京都新聞:2006年12月29日>

 戦争をなくすために、とくに、わたしたち日本人がはたす役割はとても大きいと思います。戦争はまた、とてつもない環境破壊です。

イノシシ被害に対策見つからず
菜園イモ全滅も 宇治の山間部

 イノシシがここ数年、京都府宇治市山間部で田畑を荒らし、養鶏場にまで被害をもたらしている。11月には、市街地の平等院近くにも出没した。生産者はあの手この手で対策を試みるが「手に負えない」とあきらめ顔。行政も「有効な手立てが見つからない」と対策に頭を抱えている。
 
 「人にあげるのを楽しみに育ててきたが、イノシシにはやりたくない」。同市白川の家庭菜園で野菜を育てる辻文男さん(64)=同市琵琶台=は怒り心頭だ。定年退職後の生きがいに、と栽培を始めたが、昨冬から畑を荒らされ始めた。今夏には一帯のイモ類が全滅した。辻さんは「柵(さく)やネットで囲ったり、ロケット花火で威嚇してみたが、やられた」と悔しがる。
 
 市内の養鶏場では昨秋、イノシシが鶏舎に侵入し、鶏数羽が餌食になったという。経営者の男性(60)は「30年前から養鶏場を営んでいるが、昨年から急にひどくなった。鶏がびっくりして卵も産まなくなるし、何とかする方法はないのか」と困惑する。
 
 山城広域振興局農林商工部や猟友会などによると、ここ数年イノシシの生息範囲が広がっており、さらに今年の空梅雨で子の生存率が高かったという。同部は「人と動物の暮らしが接近しているなかで、すみ分けは難しい」と話している。
 
 府は、田畑を柵で囲う「防除」と銃やわなによる「駆除」の2本立てで対策しているが、柵設置にはコストがかかり、駆除しようにも猟友会の会員が減っている。
 
 来年2月15日までの狩猟期間中は、動物は禁猟区に逃げ込み、被害は減るとみられるが、生産者の不安はぬぐえない
<京都新聞:2006年12月30日>

 部分で考えても、解決しないことがよくわかります。環境問題のすべてがそうだといってもよいでしょう。おのれの感性を総動員して根本の問題を深く感じてみましょう。

小中学生が売買取引
マネックス提供の10万円元手に

 「株のことをもっと勉強したい。ライブドア株をもっと買いたい」。東京都在住の小学5年生(10)は、パソコンの画面を見つめて目を輝かせた。
 
 インターネット専業証券のマネックス証券グループは、10万円を元手に小中学生にネットを通じた株式売買を体験してもらう「株のがっこう」をこのほど開校した。
 
 元手の10万円をマネックス側が提供し、現金を参加者の口座に振り込んで株取引に臨んでもらうのが目玉で、生徒募集には約600人が応じた。
 
 1月下旬に始める株取引に備えて東京証券取引所で開いた授業には、課題の作文で選ばれた小5から中3の子どもと保護者ら28組が参加。授業は「お金の上手な増やし方」や株の売買の仕方といった基礎編から、日本マクドナルドホールディングスやモスフードサービスの収益や株価の推移を例に投資のポイントを学習する実践編まで、本格的な内容。
 
 先生役を務めた内藤忍マネックス・ユニバーシティ社長は「(金銭を大事にし過ぎる)拝金主義に陥らず、お金の使い道に明確な目的を持って投資してほしい」と話した。
 
 4月下旬の卒業まで、毎月1回のリポート提出の宿題もある。10万円から利益が生まれて参加者の懐に入るのか、損失が出るのか。運用成績が卒業証書代わりだ。(共同通信)
<京都新聞:2006年1月8日>

 本来、お金は何のために生まれてきたのでしょうか。お金もナイフと同じです。使い方をまちがえるととても恐ろしい道具になります。学校ではなぜかこうした使い方の学習はなかなかやってくれません