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第89回 |
2006年1月26日 菱川貞義
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「昔の暮らしってどうなんだろう」 城陽市・今池小で体験授業 石臼や洗濯板など昔の生活道具を使う体験授業を20日、京都府城陽市寺田の今池小が開いた。3年生86人が、校区に住むお年寄りら30人に使い方を教えてもらい、「昔の暮らしってどうなんだろう」と、地域の歴史に興味を抱いていた。 子どもたちは教室や屋外に分かれて石臼できな粉を作ったり、洗濯板でふきんを洗うなどし、数十年前の営みを楽しんだ。棒ばかりでいすの重さを量るコーナーでは、「匁(もんめ)」「貫」など今とは重さの単位が違うことを学んだ。 同小3年の奥田光君(9つ)は「石臼を使うのは初めて。自分の手できな粉を作ることができて楽しかった」と話していた。このほか、1年生77人も、お手玉、竹とんぼ、こま回しなど昔ながらの遊びを楽しみ、お年寄りと交流を深めていた。 <京都新聞:2006年1月20日> 自然のなかでは無限の可能性が広がります。子どもの創造力を養おうと思ったら、自然に近いむかしの道具は最適です。どうしたらいいか悩みながら試行錯誤でからだを動かすことこそ「創造する」ということです。 外来魚生息、在来魚上回る 堅田内湖 近大グループが4年間個体調査 在来魚が多く生息していた琵琶湖の堅田内湖(大津市)で、外来魚のブルーギルとオオクチバスの占める割合が在来魚を上回ったことが21日までに、近畿大の研究グループの調査で分かった。個体数を4年間、継続的に調べることで、外来魚が急速に拡大する過程が明らかになり、専門家は「こうした劇的な変化が別の内湖でも起こる可能性は高い」と指摘している。 同大学農学部研究員の中川雅博さん(30)=大津市鶴の里=ら2人が2001年8月から05年5月にかけて、同市今堅田1丁目の内湖で毎年112回−12回、網で魚類を捕獲し、在来魚と外来魚の個体数を調べた。 1年目は、総捕獲数1721匹のうち、在来魚のフナ類が40・4%を占め、ブルーギルは2・4%、オオクチバスは0・9%に過ぎなかった。フナ類は3年目まで40%以上だったが、一方で、ブルーギルとオオクチバスはそれぞれ10・8%、4・4%に増えた。 4年目には、総捕獲数151匹のうち、ブルーギルが60・3%、オオクチバスは8・6%まで急速に拡大し、外来魚が過半数を占めた。フナ類は一気に16・6%に落ち込んだ。 滋賀県の01年の調査では、堅田内湖は県内23の内湖のうち8番目に在来種が多く、良好な生態系を保っていた。 堅田内湖は近年、透明度が向上しているといい、中川さんは「視覚に頼って行動するブルーギルとオオクチバスには繁殖や捕食に有利に働き、一気に増殖した」とみている。 県立琵琶湖博物館の中井克樹主任学芸員は「こんなに急速に、在来魚と外来魚の生息割合が逆転したことに、あらためて驚いた。多くの内湖で起こっている可能性があり、効果的な外来魚の駆除方法を考えなければいけない」と話している。 <京都新聞:2006年1月22日> 小さい魚も十分にくらしていける自然をとりもどすために、内湖や川や森から自然の姿にもどすことがいちばんの近道なのでしょう。大きい魚も小さい魚も同じ湖に住める環境が自然にあるはずです。 外来魚の駆除方法開発へ 琵琶湖・内湖などでモデル事業 琵琶湖などで日本固有の生態系に被害を与えているブラックバスやブルーギルなど外来魚をめぐり、環境省が2006年度から3年計画でモデル事業を実施、新しい駆除方法の開発に着手する。 マングースやアライグマなどとともに外来種被害防止法で指定された「特定外来生物」を防除する事業の一環で、06年度予算は3億5000万円。駆除後に在来魚の個体数がどう変化するかについても調査する。 モデル事業を実施するのは、琵琶湖と水路でつながる周縁の小さな湖・内湖(滋賀県)のほか、伊豆沼(宮城県)、羽田沼(栃木県)、ため池群(愛知県)、片野鴨池(石川県)、藺牟田池(鹿児島県)の計6カ所。(共同通信) <京都新聞:2006年1月22日> 新しい駆除方法とはどんなものなのでしょう。対処療法だけでは解決しないでしょう。自然はみんなが生きていける可能性に満ちています。 |