西川嘉廣さん
西川嘉右衛門商店会長

第22回
ヨシ・プロジェクト始動!
2002年1月10日 菱川貞義
 最近、ヨシと西川さんのまわりの動きを見ていると、何か、とても楽しいことが起こりそうな気配がしてなりません。
 昨年の2月に、はじめて西川さんにお会いしてからもうすぐ1年になります。それまでヨシのことはほとんど知りませんでしたが、この1年の間に10回ヨシ原に足を運びました。そしてヨシを見て、西川さんの話を聞いて、たくさんのことを学びました。ステキなヨシとふれあい、親しくなれて、とても得をした1年でした。
 ヨシとかかわっている人ともたくさんお会いすることができました。みなさん、ヨシをなんとかすることで、地域を、琵琶湖を、地球をなんとかしたいという“思い”を持っておられます。そして、このご縁は今年、来年と、さらに広がりそうです。
 
 びわこ市民研究所でも、いよいよ市民研究「ヨシ商品開発・プロジェクト」が12月にスタートしました。ヨシ商品を研究されている京都嵯峨芸術大学の金氏先生と、同大学の非常勤講師でびわこ市民研究所でも研究をしてくださっている百木さんが声をかけてくださり、「ヨシ!やってみるか」という学生が大勢集まりました。

 
 さっそく大学で、金氏先生による「ヨシ商品開発・プロジェクト」の説明会があり、ヨシの魅力や金氏先生のヨシ作品などが紹介されました。「じゃ、次は本物のヨシに触れてみよう!」ということで、12月8日(土)に百木さんと学生たちがヨシ博物館とヨシ原を見に行くことにしました。もちろん西川さんからヨシ商品づくりのヒントをもらおうという目的もあります。西川さんに電話すると、
 
「それならヨシのハーブティーをごちそうしよう。まだヨシの葉が残っていれば。
 

 えっ、あのうわさのヨシ・ハーブティーが飲めるかもしれない?!
 
 そして当日、JR近江八幡駅で百木さんと学生たちと待ちあわせました。
「果たしてヨシ・ハーブティーは飲めるのだろうか?」
と駅前でバスを待っていたら、突然ケータイが鳴りました。西川さんからです。
「うちにこないで、そのまま駅前のホテルニューオウミに来てくれ。そこで待っている。」
 
 なんだか、探偵モノのドラマみたいだなと思いながらホテルへ入ると、西川さんがラウンジのほうで手招きしています。
 
「実は最後のヨシ・ハーブティーを、ここの佐々木料理長にお願いしてつくってもらったんだ。」
 
 佐々木料理長は、近江八幡市立資料館の河内先生と同じようにヨシの創作料理も手がけておられ、「ヨシ商品開発・プロジェクト」でも、きっといろいろご協力いただきたい方です。その佐々木料理長が学生のために用意してくださったんですね。
 
「もう、最後のなけなしのヨシ・ハーブティーなんだが、たくさん来てくれたんで、うすいかもしれん。」
 

 さあ、どんな味がするのかな。

(次回につづく)

 

 


 今回も、『声文』の一部を紹介します。
 
『声文』
 
 “いなか”は“いなか”でいいんじゃないの
 同じ街ばかりじゃつまらない
 

 
 この町はサイクリングでまわるのが面白いですよ。すぐはじめましょう。
 

 
 旧い街並みにお年寄りの姿がよく似合う街です。通学する学生の目に、ステキな街並みが焼きついていることでしょう。そしてちょっぴり寂しいのは、中間世代がげっそり少なく、出会えないことです。
 
 

 子供たちへ
 あなたたちは、今、何を見、聞き、何を考えながら生きているのでしょう。友だちと走り、笑い、時にひとりぼっちで悩みながら、たくさんの人や物とかかわり、大きくなっていくのでしょう。そして、いつか大人になったとき、少しだけ、この町のことを考えて下さい。新しい建物や見知らぬ人達の中に変わらない優しさや温もりを、きっと見つけることでしょう。それはちょうど母もそうであったように。その時のため、何を残していけるのか、何をしていかなければならないか、毎日考え暮らす母です。
 

 
 私たちはこんないい近江八幡に住んでいるのですから、若い方も近江八幡から出ないで下さい。こんないい所ありません。
 

 
 わたしたちのまち、すべてのことにじしんをもっておはなしし、また、ごあんないし、じまんをしたいです
 わがまちを、おっきなこえで、ごあんない

 

 
 住民に意欲もなければ努力なし 行政に情もなければ能もなし
 ないないづくしの街づくり
 

 
 声文
 人のわる口を言わず 自分をみなおそうではないか
 

 
 古い町並で仕事をするようになって二年すぎ、仕事とは真に人間関係と悟りました。
 

 

 公園がほしい方、近くに「八幡公園」が有るよ。
 でも何故、八幡公園には子どもの姿も声も無いのかな…
 

 
 街が花いっぱいで幸せ
 

 
 俺好きだよ 近江八幡が
 
 
 豊臣秀次によって開かれた城下町 近江八幡の文化、歴史を知る為にも八幡山に登り、碁盤目に区画された町並みのすばらしさをもっと宣伝してほしい。
 

 
 ここ何年ものあいだ、毎朝夜明け前から町のゴミ拾いをして下さる素晴らしい方がおられます。タバコの吸殻、カップめんの空きパック等々ゴミ袋にいっぱい集めて帰って来られます。平気で広場や道にポイ捨てする人は、その時、気持ち悪くないのでしょうか?
 

 
 縁あって住んだ近江八幡の街です
 皆んなで持ちつもたれつ お互い助け合って住み良い街になるよう心が合わせられたらいゝなあ……

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