西川嘉廣さん
西川嘉右衛門商店会長

第24回
ますます、ヨシヨシ
2002年1月24日 菱川貞義

 

 京都嵯峨芸術大学の学生たちのヨシ見学にお付き合いいただいたあとも、相変わらず大忙しの西川さん。これまで伺った話にでてきた、おもしろそうな人物のことを詳しくお聞きしようと思い、電話をすると、年の瀬にもかかわらず西川さんのスケジュールはぎっしり。でもなんとか12月26日の午後にゆっくりとお話しできることになりました。

 当日は、雨雲から太陽が顔をだしたり、厚い雲が太陽を囲み空を暗くしたり、また晴れたと思ったら遠くの雲から雨が風に乗ってやってきたりで、複雑な天気でした。この日はちょうどアシスタントの尾崎さんも西川さんのところに来ていました。
 
 
 年末もいろいろあった西川さんですが、中でも12月23日(日・祝)に行われた、第6回ヨシ文化懇話会“ヨシと音楽〜歌曲(うた)とおはなしの夕べ〜”のイベントは大盛況だったようです。西川さんのお話とソプラノの太田智子さんの歌などで大いに盛り上がり、尾崎さんも運営のお手伝いをしたようです。
 
 
西川さん
「“ヨシと音楽”は大成功だった。2月からまたイベントが盛りだくさん。そして2003年の世界水フォーラムに向けて、ヨシ舟づくりが計画されている。」
 
 2月に予定されているビッグイベントは、
 

西の湖宝探し
東近江環境保全ネットワーク・東近江水環境自治協議会 共催
 
<テーマ>
西の湖宝探し
西の湖には多くの「たからもの」が隠れています。どのような「たからもの」なのでしょうか?皆で探してみませんか。
 
<内容>
オープニングイベント(建国記念の日)
2002年2月11日(月・祝)10:00〜16:00
10:00〜12:00
全員でヨシ刈をおこないます。
 
12:00〜13:00
昼食、にぎり飯、みそ汁、焼きそばを準備。
 
12:20〜12:30
西の湖美術館づくりとヨシ舟づくりのキックオフ宣言とアイデア募集
 
12:30〜13:10
ヨシ笛演奏、ジャンベ、ディジリドウ演奏、音楽談義
 
13:10〜16:00ヨシペン作りとヨシペンでの写生
13:10〜15:00ヨシ砦の製作
13:10〜16:00船で西の湖観察
 
よしよしヨシ刈ボランティア(通称ヨシボラ)
2002年2月16日(土)10:00〜15:30
2002年2月17日(日)10:00〜15:30
2002年2月23日(土)10:00〜15:30
2002年2月24日(日)10:00〜15:30
4日間ともヨシ刈を中心としたイベントで、昼食時にヨシと環境などヨシ原の中で様々なことを語り合う。

<場所>
ヨシ刈(安土町大中堤防下のヨシ地、安土町下豊浦巴のヨシ地など)
イベント(江ノ島B&G敷地内「西の湖ふれあいハウス」とその周辺)
※雨天の場合はヨシ刈は中止、午後の予定行事を10時からやすらぎホールで実施
※内容は一部変更になる可能性があります。
※参加申し込みはできるだけ事前に。
※現在はまだ企画段階で、正式決定後申し込み方法等についてご案内したいと思います。
 

 
「鳥飼さんもかなり大掛かりなイベントをやることになっているようだ。鳥飼さんは型破りだから。」
 
 鳥飼さんといえば、10月19日(金)に朝日新聞大阪本社1階アサコムホールで行われた「ヨシとの共生」トークショーで西川さんといっしょに出演され、とても印象に残っている方です。西川さん以外でヨシにかかわっている方も取材していきたいので、これを機会に大津市環境保全課を訪ねてみようと思っています。
 
 
 西川さん、いよいよはじまったヨシ商品開発プロジェクトにこれからも協力をお願いします。
 
「ヨシはおじんくさいイメージがあるから、若者に受けるものがあったらいいな。」

 
「実は今日、菱川さんにぜひ会いたいといっている人がうちに来るんだ。とっても『びわこ市民研究所』にふさわしい方。」
 
 おもしろエコびとの連絡先を紹介してもらって、それとヨシ原の写真を撮ってすぐに帰ろうと思っていたのですが、このまま、これからそんな方と会えるんですね。ちょっと得する日になりそうです。
 
 しかし、この日は“ちょっと得する”どころではなかったのです。とてもステキな方にお会いでき、とてもおもしろい話をお聞きしたのですが、それから西川さんもびっくりするようなことが次から次へと起こったのです。
 
 来週からのこのコーナーは必見です。おもしろくって、それよりとても貴重で、ぼくやアシスタントの尾崎さんだけで聞くのがあまりにもったいない話がはじまります。さあ、みなさんも西川邸におじゃまして、いっしょにテーブルを囲んでいるつもりで、ぜひ読んでください。いえ会話を聞いてほしいんです。
 
 なんでもないと思っていたこと、別に何の疑いももたないで暮らしてきたこと、1+1=2のように単純に思っていたことについて、少し何かを考えるきっかけになるかもしれません。みなさんはここで展開されていく話には賛成できないかもしれませんが、ひょっとすると環境についての新しい考え方が生まれるかもしれません。
 
 ともかく、信念にいのちを燃やす人々の話を聞いてください。
 
 
 
 
 (次回につづく)

 
 1月26日(土)に瀬田でヨシ刈りと西川さんの講演があります。講演は滋賀県青年会館で10:00〜11:30です。午後からヨシ刈りを行う予定です。

 
 『声文』の紹介は今回で一応最後にします。
 
『声文』
 
 私達は子どもの頃、“この町は世の発展から取り残されたダメな町や”と何度も聞かされてきました。でも、今、そのお陰で素敵な町と出会っています。マイナスをプラスに。大切な事ですね。
 

 
 あきんどのこころ通いき八幡人
 三方よしの心忘れるべからず

 
 
 いつ迄近江商人にしがみついているのですか
 古きを大切にしながら新感覚の感性豊かな街を創造しよう

 
 
 近江八幡に住んで三十五年、嫌いだった「八幡気質」も今では同化されて私の一部になった。それは進歩か?退歩か?でもこんな私が好きです。
 

 
 主婦の立場より
 地域に密着した商店の復活を望みます。新鮮で安い魚、野菜、果物等、その日に完売する店を…
 

 
 はじらいのある人、心に残る一言をプレゼントして下さる人、そんな人にもっともっともっと出会いたい。
 
 
 旧市街地は食料品、日用品などの小売店が少なく、日常生活が不便で仕方がない。
 最近の上筋、京街道のさびれ方は淋しいし、観光客にも恥ずかしい。「商店街」と呼べる活力がほしい。
 

 
 この街で産まれた障害を持った長男がもうすぐ28才。あたたかい近江八幡の人々と優しい環境で生きてこられたとつくづく感謝しています。日本中に誇れる“古き良き町”になれるようみんなの努力が欲しいところです。

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