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西川嘉廣さん 西川嘉右衛門商店会長 |
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第32回 | 沈んでもヨシ!? ヨシ舟づくり |
2002年3月21日 菱川貞義 |
もうずいぶん暗くなってから次の訪問者が現れました。安土町役場生活環境課課長の堤良彦さんです。なにやら無謀な計画があるようです。 | |
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堤さん 「世界水フォーラムに向けてヨシ舟をつくる計画があるんです。ヨシ舟づくりを通して環境を考えたいんです。実際にヨシ舟は世に存在していたので、つくる前にそうした文献から調べてみるのもいいかなと思ってます。」 |
西川さん 「ヨシ舟は浮くという実績がある。だけど10隻つくったら9隻は沈むやろうね。」 大林さん 「なんですか、沈むヨシなんてあるんですか? ふしぎやな。」 西川さん 「やってないから分からんけど、ヘタにつくったら沈むんじゃないかな。100%沈むという説もあるんや。」 |
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堤さん 「喫水の問題。それと浮力と船の構造のバランスの計算がむずかしい。」 西川さん 「でも、つくったら必ず浮くというのではおもしろくない。」 そうですね! まず、おもしろいことが大事。 コトをおもしろがるという、西川さんならではの発言です。 |
これ、世界水フォーラムまで取材していきたいです。浮くか浮かないか、ハラハラ試行錯誤しながら完成をめざすのっておもしろい。それとびわこ市民研究所で研究している人も参加できたらいいですね。 | ![]() |
西川さん 「カヌーのまわりにヨシをペタペタと貼って、『ヨシ舟!』と言ってしまえば、沈まないけどね。」 「ヨシ舟は東近江のイベントとして考えているけど、もし興味のある人がいたら、どんどんリンクしていけばおもしろいと思う。」 |
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堤さん 「びわこ市民研究所を西の湖のほとりにつくったらどうや。ぼくたちの思いは、永源寺の山奥にヨシ葺きの家を建てるのと、永源寺の材を使って西の湖のほとりにぼくらの基地を造ろうという思いはあるんです。それを博物館にするか、交流の場にするか…。ゆったりする場が大事です。」 |
西川さん 「びわこ市民研究所もそろそろ建物…」 いや、まだまだそんな計画はないです。建物を造って、その中で何かをやるのが目的ではないので。必然性がでてくれば、また考えることになるかもしれませんが。 西川さん 「東近江の活動もいよいよ必然性がでてきて、建物を持とうということになった。いままで会長の丹羽邸が仮住まいだったけど、いつまでもそのままじゃ発展しないということで。だけど建物を持つということは、その分経費がかかってくるから大変。自助努力で事務所の運営資金を稼がんといかんのだが。メンバーの中で金儲けの上手そうなのがあんまりおらん。下手そうな人はわんさといるんだけど。」 堤さん 「しかし我々はまったく失敗を恐れず、信念を持ってやってます。」 あれ、大林さん、いつの間にか帰ったんですか? あ、外はもう真っ暗。 西川さん 「大林さんはちょっとヨシを取りに行ってくるって出ていきました。そのまま帰るって。」 |
じゃ、ぼくもそろそろ… 西川さん 「もうすぐ、また一人やってくるんや。」 え!! なんだか今日は、テレビの対談番組を何週分もいっきに見ているような感じですね。お客さんが次々来られて。 西川さん 「だいたい、毎日こんなんなんや。」 |
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西川邸はまるで四次元ポケットのように、どこからともなく、次々、人が現れて、いつの間にか、すーっと帰っていく。 それにしても、この番組はいつまでも続きそうでちょっぴり怖い。 |
(次回につづく) |
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2月11日(月・祝)の「西の湖宝さがし」のイベントで行われた、ヨシ舟づくりの宣言文を紹介します。 |
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世界水フォーラム舟運フェア参加宣言 〜ヨシ刈りのヨシを使ったヨシ舟をつくります〜 本日、私たちは、ヨシ刈りボランティアオープニングイベント「西の湖宝さがし」に参加しました。 昨年、11月11日〜16日にかけて第9回世界湖沼会議が滋賀県で開催され、その第1分科会で環境創作狂言「琵琶の湖」と「〜その後〜」の発表を行って、生物多様性と生態系をテーマに環境への気づきを世界の人たちへ発信しました。 2003年3月には、第3回世界水フォーラムが京都・大阪・滋賀で開催されます。 その際に世界の船を集めて水問題を考える「舟運フェア」が計画されており、西の湖や琵琶湖に生育するヨシを使った「アシ舟」で水問題を考える取り組みにチャレンジしたいと考えています。 本年のヨシ刈りボランティアは、本日(2月11日)以降、2月16日(土)、17日(日)、23日(土)、24日(日)の計5回行います。 昨年より、さらにつながりの輪が拡がっている手応えを感じてはいますが、水環境は、一人でも多くの人が理解と認識を深め、行動することが何よりも大切だと思っています。 ヨシ舟づくりを通じて、ヨシの特性を学んだり、若者のパワーと経験豊富な人たちの知恵や技術を結合させ、子どもたちが安心して参加のできるヨシ舟づくりに取り組みます。 そして、出来上がったヨシ舟で、来年3月の世界水フォーラムで予定されている「舟運フェア」に参加をします。 そのためのアイデアを募集し、みんなで参加することを宣言します。 2002年2月11日 |
東近江水環境自治協議会・セブンドロップス+1 |
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