西川嘉廣さん
西川嘉右衛門商店会長

第47回

ヨシも灯台下暗し

2002年7月4日 菱川貞義
村井さん
「こんな近くで売っていたのか!と思いました。それもわたしは八幡の在住なのに。ばかばかしいというか、拍子抜けしました。しかも、地域の祭りに使うヨシ松明を買いに西川さんのところへは以前に行ってたんですから。ヨシを売っているのは知ってたんですけど、まさか細工物、工芸品まで売っているとは知らなかったんです。」
 
「そして、話をさせてもらっているうちに、総合学習で何かヨシで体験学習ができんやろかと相談にのってもらってたんです。ヨシペンづくりやヨシの染色のこととかをお聞きして、いま、今年1年どう取り組んでいこうか、学校で話をしているところなんです。」
 
 
西川さん
「修学旅行の時の記録とか冊子は見ることができますか。」
 
村井さん
「はい。もってきます。」
 
「近江八幡の紹介のビデオレターをつくったときには、ヨシ博物館も紹介したんです。」

 
 
 なんか、子どもたちが自主的に楽しそうに取り組んでいる感じがでていますね。
 
「被爆体験の方のいろんなお話の中で、平和祈念像というのがありますが。ぼくらは平和祈念像が平和の象徴だと思っていたんですが、被爆体験の方にとっては、ああいう箱ものや像を用意するのではなく、それやったら、被爆にあわれた方のことをもっと考えるとか、モニュメントなんかじゃなく中身を大切にしてほしいという思いが伝わってきました。」
 
 
「それはやはり現場にしかない。実際に現場に行って学んだことを大切にしたい。それを記録したいんです。行ったときの感情ももちろん大切ですけど。何も完成品を望んではいないんですけど、『こんなふうにしてきたんや』『こんなふうに感じたんや』ということを残せたらいいなと。」
 
 
 総合学習とかゆとり学習は学力低下を招くとかいわれているなかで、「現場で体験したり、学ぶ意欲をもった子の知識や知恵はすごい」というようなことのマップがつくれたらいいなと思いました。そんなマップができたらぜひびわこ市民研究所で紹介したい。
 
「どんな総合学習も人とのつながりが大切だと思うんです。ひとつのかかわりからいろいろ深まっていくんです。」
 
 
 “学び”が深まるんですね。そうすると楽しい学習がはじまる。この学校の壁新聞もそんな貴重な情報が載ってますけど、テレビもくだらない番組ばかりやってないで、こういう情報を全国に見てもらうほうがよっぽどおもしろいと思います。
 
 (次回につづく)

ヨシ博士もびっくり!!
なんと観光物産協会から表彰状が…

 先日、西川さんが近江八幡観光物産協会から表彰状をいただいたというニュースが飛び込んできました。表彰状を見ると、平成14年6月7日付で「ヨシが果たす役割とその可能性に早くから着目され、保存活動やPR活動に積極的に取り組まれ、観光物産振興に寄与された功績」に対して贈られたものです。
 

 
西川さん
「これまでいろんな賞をいただいてきたが、観光物産協会のようなところからもらったのははじめてで、びっくりした。地域のみなさんでヨシのことに取り組んできた結果だと思う。ぼくは代表で受け取っただけ。でも賞状の紙は特別にヨシ紙にしてもらったよ。」
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