奥田修三さん
安土西の湖観光

第4回

大切な秘密基地

 
2002年7月4日 菱川貞義
ぼくらの秘密基地
大切な空き地。
 
ドブ川をおおうアスファルトに
くずれてできた小さなすきまを発見!
はいったらぬけられなくなりそうな
小さなすきまから地下にもぐると、
そこはちょっぴりいやなにおいのする
川が流れるくらくてこわい別世界。
 
線路の土手
なにかの建設予定地
遠回りで学校へいくとちゅうの家と家のすきま。
だれもしらないことをたしかめるために、
大切なメンコを
ドキドキしながらかくしたりしました。
 
 
(奥田さん)
 内湖は魚にとって最高の産卵場であり隠れ家だった。これだけの湖だから、わたしらは漁で生活できたんです。昔の漁師は自分の道具でタダの魚をつかむんです。こんなボロい商売ありませんわ。
 
 ただ、揚げた魚の1割を払ったらいいんです。4分を県に、あとの6分が組合の経費になるんです。1割払えば魚はいくらとってもいいんです。それがわたしらの漁でいくらとっても魚は減らへんのです。それだけ自然が豊かだったし、わたしらの生活は自然になじんでいたんです。
 
 
 いま魚が減ったのをブラックバスだとか外来魚のせいにしてますが、でも自然が減ったのが一番大きい。護岸工事やら内湖の干拓やら、湖周道路もあまりにも湖岸に近すぎて、産卵場が減り、隠れ家が減って、水もきたなくなって、そうやって自然がくずれて、ニゴロブナとかモロコがいなくなってきた。
 
 産むところも隠れるところもなくて、魚もそれではどうやっても生活できません。
 
 (つづく)

奥田さんの西の湖・水郷めぐり
 一応、大人のぼくたちに向かって、
 
(奥田さん)
「わたしらは環境のことを大人に話をするのをあきらめて、子どもに伝えるようにしています。」

西の湖の漁具と漁法(福沢常一さん)
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