おみやげにCanonのロゴ入りボールペンをいただきました(写真)。軸がダンボールで出来ているのです。説明を読んでみます。
「このボールペンの軸とキャップは、長浜キヤノンから排出されるダンボールを圧縮処理し、リサイクルしたものから作られております。長浜キヤノンは、常に「省エネ」「省資源」「有害物質排除」の3つを基本に、環境保護活動を積極的に展開しています。」と、軸に書いてありました。
環境に対して様々に取り組んでいるということです。ですが、今日は調達に絞ってお聞きしたいので、グリーン調達に話を戻しましょう。
持ってこられたその分厚いファイルは何ですか?廣部さん 。
「あるプリンタ製品について、部品の一つ一つがグリーン調達基準に合っているかどうかを調べたものです。相当なページ数でしょう。
中味をお見せすることはできませんが、一機種についてもこれだけ必要なんです」
たとえば材料に有害物質を含んでいない、といったことでしょうか?
「そうですね、部品そのものだけではなくて、それを作る工程で環境に配慮しているかどうかとか、梱包材はどうかとか、いろいろ考えなければなりません。
そこで、大まかに言って、二本立ての方式をとっています……」
取引先企業の『環境への取り組み』と、『商品自体』の両面で評価する。
『環境への取り組み』では、その会社が環境マネジメントシステムを構築してきちんと運用しているか、遵法及びリスク管理をしているか、といったことをみるそうだ。
『商品自体』 では、化学物質、梱包材、環境配慮設計、情報公開などが基準になる。
「なぜ二本立てにするかといいますと、部品・材料の調達には色々な種類があるからなんです」
ひとつは、キヤノンの方から図面をお出しして、その指定通りに作ってもらうもの。これが比較的多いわけなんですが、そのときには、設計内容が既に環境に配慮してあるから、当方ですべてコントロールできているわけです。ですから評価は、それを依頼する取引先の『環境への取り組み』を重視します。
例えばそれが樹脂製の部品だったとすると、その形、寸法、材料の樹脂の種類、それはどこのメーカーの何という樹脂で色は何番の色を使ってください、という風に細かく図面で指定しています。依頼先企業はそれについて選択の余地はありません。従って、その企業が環境に対する意識を充分もって、グリーンな体制で生産されることを主にみます。
一方、やや事情のちがう調達品もあるのです。 |