水車は頼もしかった 第3回
水がかかる位置によって水車は、上掛け、胸掛け、下掛け、と分けることができる。
当然のことながら、水車を回すにはちょうど良い位置に水が流れてくるようにしなければならない。川の流れをそこに引いてくるという事は、口で言うほど簡単なことではなかったはずだ。
また、水車が壊れると仕事に支障をきたすので人々はそれを大事にした。
例えば、軸受けには油を差す。また、川の流れに乗って板などが流れてくると水受けを壊すので、ゴミよけの柵が水車の手前に設けられた。ところが、そこに落ち葉などがたまるので、いつも掃除をしておかなければならなかった。
ほかに、余りにも大量の水が流れ込むと負担が大きくなりすぎるので、堰を作っておき、場合によって水車の方へ水が行かないように、水を逃がす水路を作るなどの工夫が行われたりもしたのです。
(つづく)