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第3回 「ぼてじゃこ」から、琵琶湖や子どもの未来につながっていく |
2012年9月28日 菱川貞義 |
当初、われわれの活動は「ぼてじゃこを救いたい」という1点で始まったわけだけど、ところが、ぼてじゃこという魚のことだけを考えていてもどうにもならないことがわかった。
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ぼてじゃこが住んでいる環境のことまで考えないといけないし、同じ環境にいる人間が無関心な状態では、やはり、ぼてじゃこは救えない。それと、活動は長期にわたるので、運営を若い人たちにバトンタッチしていくことも考える必要が出てきた。 |
片岡庄一さん |
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今では、近江八幡市、大津市、東近江市の、小学校、企業、農林水産団体、ボランティア団体などとの連携が生まれています。 |
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本田喜裕さん |
そして平成22年に、自主的に活動を行うことを目指して「ぼてじゃこワンパク塾」と名前を改めました。私はその時より指導部長としてお世話をさせていただいております。 |
ぼてじゃこトラストとは イギリスのナショナルトラスト運動にあやかった名前をつけていますが、多様な生物が棲む環境を丸ごと引き受けて保護するような大きな仕事は私たちにはできません。ただ、ここ数十年のあいだに起こった琵琶湖の自然破壊、特に魚類が減少していく中で、子どもの時の良き遊び相手ともいえる、ぼてじゃこが絶滅の危機に瀕しているのを見過ごすわけにはいきません。 |
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そんな思いをもつ「ぼてじゃこトラスト」は、1996年に竺文彦(龍谷大学教授、現顧問)が、ぼてじゃこが棲める豊かな自然環境を守るために設立しました。「フィールド活動が中心、楽しみながらの活動がモットー!!」をスローガンに掲げ、滋賀県大津市瀬田につくったビオトープ池を活動拠点として、県内全域で魚調査や自然体験活動を行っています。 @生態系保全活動 − イチモンジタナゴの繁殖保存
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会員募集!! 童心に帰って・・ お孫さんと・・ 親子一緒に・・ 雑魚捕り、川遊びを楽しみたい方は大歓迎します。 |
イチモンジタナゴ野生復帰に向けた活動 一昔前まで広く親しまれてきた「ぼてじゃこ」も今や希少種。なかでも一番絶滅が心配されるイチモンジタナゴを野生復帰させたい、という思いで2007年から実験をはじめました。 |
琵琶湖博物館やタナゴ研究者北島淳也氏のご指導のもと、増殖技術を蓄積しながら自前のビオトープ(ぼてじゃこビオトープ)の設置をはじめ、企業ため池(叶 匠壽庵・寿長生の郷ため池)、大津市逢坂小学校及び上田上小学校のビオトープ、オムロン(株)野洲事業所のビオトープ、近江八幡市北里小学校とメダカの学校小田分校のビオトープを連携した取り組み等、イチモンジタナゴ増殖のネットワークの輪を少しずつ広げながら、現在数千匹まで確保できました。 |
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つづく |