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第4回 森とつながることから生まれる豊かさ |
2013年3月20日 菱川貞義 |
滋賀県米原市日光寺地区は、「あまんぼう」という干し柿づくりで有名な地域です。ここに拠点を置き、里山を保全する活動を10年以上も前から続けているのが、特定非営利活動法人「やまんばの会」です。 |
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やまんばの会が次世代育成において特に大切にしているのが「自然環境の中で子どもの生きる力をつける」こと。「子どもがやりたい、と思ったことを、子どもが主体となって実現していく」のは危険も伴い、サポートする大人たちは大変なのですが、たくましく変わっていく子どもの姿が、活動の原動力になっています。 |
「やまんばの会」のスタッフからお話をお伺いしました。 |
子どもたちが主役の活動を心がけて。 常木聡さん |
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子どもたちが主体的に活動を考えて行動するには、大人たちが活動を作り込まず、子どもの視点や五感を大切に、気持ちに寄り添っていく、見守ることから始まるのかな、と考えています。自然のなかで「感じたり、気づいて発見したり、そして考えたり・・」。子どもだけではなく大人にとっても、この活動をとおして何を感じて考えていくのか。そして大切なのは、「行動に変えていく」「継続していく」ことだと思うんです。
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子どもたちに、生きる力を。 猪飼理恵さん |
学校でも、公園でも、「ダメ、ダメ」という禁止事項が多いなか、子どもたちの心を受け止めてくれる場と大人たちのサポートが必要です。
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森と地域社会をつなぐ。 廣瀬正明さん |
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薪ストーブの燃料になったり、子どもたちがここのイチゴでジャムを作ったり、いろんな発想による遊びの中で生活を豊かにしていける。
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暮らしに里山を取り戻そう ! やまんばの会は、「暮らしに里山を取り戻そう!」を合言葉に、みんなの希望を実現することで里山を再生し、次の世代に伝えていきたいと考えています。 |
1)不用木の伐採による明るい森づくり |
これら4つの活動はバラバラに動いているのではありません。すべてが森の循環と人の循環につながっています。大人たちは森の資源を使いたい、健康になりたい、と思い森に関わることで環境に変化が生まれます。子どもたちはやまんばの森で思い切り遊び、森の木々を使って自分たちの夢を実現する。この森を好きになればごく自然に「守ろう」という気持ちが芽生えてくると思うのです。 |
現在、具体的なプロジェクト(事業)として、薪ストーブクラブによる積極的な枯木の活用とCO2削減、年間約1,000人の子どもたちが学ぶ「やまんばの森学園」の運営、子ども会員が自ら考え1年かけてアイデアを実現する「モッコクラブ」のほか、企業との協働で健康づくりや都市住民と森をつなぐプログラムの展開を行っています。
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〜おいでよ。やまんばの森に〜 当会では、里山で自然体験・環境学習を体験したい子ども会や公民館などを受け入れています。また、夢の実現をめざして毎月活動する子ども会員「モッコクラブ」のほか、本格的な間伐、薪利用を行いたい、森で健康になりたい大人の方も募集しています。
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<活動スケジュール> 4月〜11月 毎月第1土曜日・第3土曜日/やまんばの森学園 【お問い合わせ先】 |
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つづく |