日本の元気なきずなプロジェクト

第6回  地球の遊びのなかでのつながり≠ェ未来をつくる
2013年10月31日 菱川貞義

NPO子どもネットワークセンター天気村

天気村(NPO子どもネットワークセンター天気村)は、子どもを取り巻く多様な課題を解決するために、1987年に、山田貴子さんが新しいコミュニティスペースとして草津市に設立しました。1991年からは、マイクロバスで自然の中に出かける、という野外保育の「こんぺいとう」を始めました。1999年に特定非営利活動法人NPO子どもネットワークセンター天気村となり、「こんぺいとう自然保育園」に発展させました。さらに時代のニーズを捉えて、幼児・児童・障がい児のデイキャンプ・合宿、古民家の保存活用、親子の防災トレーニング・iPad(アイパッド)教室、草津市ファミリー・サポート・センターの受託、福祉有償運送事業など、子育ち・親育ちをサポートする14もの事業を展開しています。

 

山田貴子さん(代表理事)

天気村をたくさんの人が卒業していきましたが、それで終わるのではなく、天気村という場をとおしてまた新しい関係づくりを続けていくことができたらいいな、と思います。天気村の原点は「遊びたいこと」が「遊びきれること」、「やりたいこと」が「やりきれる人生を送れること」です。天気村を卒業していったたくさんの子どもたち!みんなで集まって楽しめる場を作りましょう!

 

辻充子さん(事務局長)

設立して27年、法人格をとって14年になります。これまでは事業を実施することに追われていましたが、今年度より立ち上げた「三ごと(みごと)デザイン塾」では、子育て中の方やこれから何か始めたい方に対して、学びの場、たまる場として、社会貢献活動をとおして、社会の困りごとを自分ごとに変えていきながら、仲間とつながり、新しい事業に発展させることを目的としています。このような未来につながる事業の創造は、お母さん方や若い人に、子育ても含めて、いい人生だったな、という実感をもってもらえると思います。

 

森本優貴さん(おでかけサポートセンター)

登録利用者から依頼があったときに、運転協力員有償ボランティアさんへの日時調整をしています。「こんな低価格でのサービスがあったんやね」という声が多いので、今後は、市民センターとか公共の場にチラシを置かせてもらうなど、情報発信を増やしてニーズに応えていきたいです。

 

澤田典子さん(デイサービスてるてる元町介護職員)

いつも笑顔で、を心がけています。天気村の、「子どもからお年寄りまでさまざまな地域課題を解決する」という目的に共感し、やりがいを感じて働いています。また、たくさんの豊かな経験を持つ人たちと出会うことが、とってもおもしろいです。てるてる元町のネーミングの由来でもある「笑ってる、泣いてる、怒ってる…どんな時も、皆それぞれ輝いてる」という気持ちを大切にしています。誰かの、何かの力になれば嬉しい、さらに、よろこぶ顔を見ることができたらもっと嬉しい。そのために自分は何ができるだろう、と日々考えながら働きたいです。

 

中川雄介さん(こんぺいとう自然保育園)

天気村で働くにあたって大切にしていることは、活動中は子どもの目線にあわせることです。また、子どもの話だからといって、いいかげんに聞くのではなく、ちゃんと耳を傾けて聞く姿勢で接しています。まだまだわからないこともたくさんありますが、自分自身が活動を楽しめることをモットーにしています。

 

鈴木杏子さん(こんぺいとう自然保育園)

子どもたちがカラダを使って、外で思いっきり遊ぶこんぺいとうが大好きです。安全面だけを考えるのではなく、一人ひとりの心の動きをあわせることを毎日学んでいます。子育てに専念していた自分にとっては、これからの自分を作っていける楽しさを感じています。

 

吉本香里さん(塾生)

テキストではなく実践で覚えていくのがいいです。まだ始めたばかりですが、ここでつながりをつくっていくのは刺激があります。何か新しいことや、将来につなげていきたい、と思っています。

 

児玉正美さん(塾生)

ここでは自分の時間、自分のために学んでいて、世界が広がりました。将来に対しても前向きな気持ちになれています。

 

園田晶子さん(塾生)

学びの中で世界が広がりました。人脈が広がり、経験が広がっています。自分のスキルとして持っていたら将来の助けになると思っています。

 

 

遊びこむ力がお気に入りの暮らしをデザインする。

天気村のキャッチフレーズは「地球は遊び場だ!」です。そして、遊び心、熱中して遊ぶ姿の美しさ、美術を総称して「遊(あそ)美術(びじゅつ)」という造語をつくりました。子どもは、遊び込むことで、自分らしい創造的な生き方をみつけていきます。大人も、遊び込んで童心に帰り、リフレッシュすることで、お気に入りの暮らしをデザインできます。2013年には、「遊美術」を磨き、自身のライフスタイルを豊かにして、困りごとを解決する仕事を見事に生み出す「三ごとデザイン塾」を始めました。
 

●幼児からの子どものサポート
こんぺいとう自然保育園・・・週に1〜3回は、自然の中でのびのびと遊ばせる保育を
こんぺいとうクラブ・・・土曜日は自然の中で遊び込む! 幼児〜小学生まで
夏の暮らし合宿・・・古民家で昔の暮らしと川遊びを体験する、子どもの夏の2泊3日
わんぱくデイキャンプ・・・春・夏・冬休みは、自然の中でたくましい子どもになろう


児童防災トレーニングプログラム・・・小学生向きの遊びながら体で覚える防災プログラムを出張提供
緑の幼年団・・・楽しく緑を守り育てる幼児の環境活動

●親子サポート
古民家Zuttoの会・・・日常から離れ、親子で昔の暮らしと自然の恵みを体験
くさつ冒険遊び場・・・第2日曜日は、親子で冒険遊びをしよう!
草津市ファミリー・サポート・センター・・・会員になって、子どもを、預ける、預かる、相互扶助組織
子育て家族防災トレーニングプログラム・・・幼稚園・保育園・子育て活動に、幼児と親向け防災プログラム

 


●障害児・高齢者のサポート
福祉有償運送事業おでかけサポートセンター・・・移動困難者向けの車両での移動サービス
認知症対応型デイサービスてるてる元町・・・要介護者が、幼児とふれあい、役割がもてる場

●創造的な学び舎
三ごとデザイン塾・・・子育て世代・青年向けのソーシャルビジネスの学び舎
iPad活用・・・幼児、児童、保護者向けのiPad活用

 

【お問い合わせ先】
特定非営利活動法人NPO子どもネットワークセンター天気村(担当:辻)
電話 077-564-7868(平日9:00〜17:00)/電子メール nt-tenki@biwako.jp
滋賀県草津市東草津1-1-15  Webサイトhttp://www.biwako.ne.jp/~nt-tenki/ 

 

 


つづく